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ミス・ファーブルの蟲ノ荒園 (アルマス・ギヴル)

あらすじ

18世紀に発生し、瞬く間に世界中へと広がった謎の巨大生物“蟲”。

巨大な怪生物たちによる甚大な被害と、それと引き替えにもたらされた化石燃料とによって、
世界は大きく変貌した―。

時は「明治」と呼ばれるはずだった時代の少し前。
異国への航路上で蟲を操る男たちに襲われた少年・秋津慧太郎は、ある海岸に流れ着く。
その左目に奇妙な力を得て―

そして辿りついた荒地で慧太郎は、蟲たちを愛し、
その研究と対処とを生業とする美少女アンリ・ファーブルと出会った。

もうひとつの近代で花開く、蒸気と蟲と恋が彩るファンタジー、ここに開幕!

感想

電撃文庫の6月の新刊

今回はいつもより内容に触れない感想で・・・

巨大な虫・・・『蟲(ギヴル)』
この存在が世界中に現れることによって異なる歴史を歩む事になった
架空の19世紀が舞台の物語。
日本も本来なら鎖国しているはずだけど『蟲』の侵攻などで
開国を余儀なくされてしまったという状況。
もちろんだけど尊皇攘夷とか叫ばれ始めているんだけど・・・

そういう事は全部置いておいて・・・

舞台はフランスです・・・主人公である慧太郎は兄の薦めもあって
海外旅行に挑み・・・そこから事件に巻き込まれ・・・
そしてその結果・・・ヒロインである少女・アンリと出会うことに。

タイトルにある『ミス・ファーブル』というのは彼女のことで

ジャンヌ=アンリエット・カジミール・ファーブル

と・・・まぁ誰をモデルにしたかとてもわかりやすい少女
もちろん大の虫好きであり・・・『蟲』も大好きな女の子

真っ直ぐ捻くれ

主人公である慧太郎は真っ直ぐすぎるくらい真っ直ぐな武士の男の子で
曲がった事は大嫌い・・・しかも武士らしくない部分・・・
人としての優しさも持っていてたとえ武士らしくない・男らしくないと
思っていてもそれが間違っていると思うならそれを曲げない強い少年

まぁ・・・子供の頃から体が弱いせいで家を継げないから代わりに・・・と
父親から仕方なくって感じに育てられまわりもみんなそういう態度
兄は優しくて武士としての教育だけじゃ・・・と外国語や蘭学の知識を教えてくれたけど
結局のところは・・・彼個人を見てくれたのは比較対象である兄だけだったわけで
なんとも不憫な少年です・・・
これで父親が実はちゃんと認めてたらよかったんですが愚痴をこぼすくらい・・・

駄目だこの父親・・・

父親としては武士として間違っているなら即断で対処できるような後継者が欲しいけど
慧太郎は根が優しいので・・・何もしない『蟲』を退治するなんて可愛そう・・・とか
思っちゃう少年ですからね・・・

一方でアンリは・・・ひねくれてます・・・

貴族&成金アレルギー

とでも言うくらいこの2つが嫌いです・・・っていうかそもそも人間がそんなに好きじゃないです
子供の頃、祖父の家で暮らし山野が多かった為にそこを駆け回り虫や『蟲』に興味を持ち
普通の学校に通う頃には立派なムシ好き女の子になっていて・・・周りからひかれ
さらに自分が大好きな『蟲』を気持ち悪いとかいう相手も嫌いであり
世界情勢を考えると・・・彼女にとってはかなり居心地が悪い状況

ちなみに貴族&成金が嫌いなのは両親が商才がなくて家業を潰し
弟のために色々がんばってお金稼いでいる事もあってやっかみって事みたい

オイ・・・

まぁ・・・つまりこの2人は・・・程度は違えども

ぼっち

なんです・・・

まぁ・・・ただ二人の概要は書いたとおりなのでこの2人の相性は悪くはないんですよ・・・
初対面のときもアンリが様子を見る為にちょっかい出していた『蟲』
近くを通った列車を襲いかけたのを慧太郎が父親をして『これだけしかできない』
言わせるほどの剣の腕で足を切り落として進路を変えたんだけど
アンリが現れた後に、その『蟲』が今後淘汰されたりしないだろうか・・・と
心配したことでアンリ的に第一印象はかなりよかったみたいで
状況的にはかなりまずい状態の慧太郎は彼女に助けられることに・・・

慧太郎の状況は国際指名手配一歩手前ってくらい悪いうえに
その状況を生み出した組織に狙われる事になるという・・・かなり危険な状況で

まぁ・・・姿を眩ますっていうアンリの提案で・・・

全寮制の女学校に女装して通う

って事になるんですけどね・・・

さっさと捕まって処刑されればいいのに・・・

しかもこいつ魔女でもあるアンリに用意してもらった幻惑用の魔法使って
他の生徒と一緒に大浴場で入浴してるんだぜ・・・

マジ処刑されればいいのに・・・

アンリアンリで怪我の手当てのときに慧太郎『マスケット銃』を見ても
そんなに気にしていなかった感じだったのに、後日朝早くに出かけるときに
寝起きの悪い慧太郎を起こしに行って『カルバリン砲』になっていた時は
さすがに顔を赤くしてたし・・・

表現がなんかすげぇよ!?

って感じでなんか凄いことになってた・・・

まぁこんな二人も・・・いい感じになったり喧嘩したりして・・・
不器用ながらもちょっとずつ互いを知っていって
お互いの譲れない部分がぶつかる時もあるんだけどそれが意外と
自分が眼をそらしている部分に対応していて・・・そういう部分もいいコンビ。

慧太郎は間違っていること・・・正しくない事が嫌いで暴力も嫌い
だけど憎い相手がいて・・・その相手には言葉は届かないから刀を振るうしかなく
それでも・・・その相手ですらその根幹にある事情は間違ってはおらず
間違っているのは人々の考え方で・・・でも相手がそれを是正しようとする為に
起こす行動は・・・放っておけない・・・迷いまくり

アンリアンリで敵の事情はよく知っていて・・・心を痛めている
だからこそそんな状況を生み出しさらなる苦境に追いやろうとしているものが嫌いで
でもそれと同じくらい敵が・・・行動を起こせない同じ事情の者達の立場を
悪くしているのも嫌い・・・だから動けない・・・という迷い

それをお互いの譲れない部分が相手に新しい道を見せて先に・・・って感じでしたね

そしてこの話を読んでていいなぁ・・・と思ったのが今回の敵・・・ジョゼフの存在

彼はテロ組織に所属していて・・・それは寄生型の『蟲』に寄生されて異形になり
『裸蟲(ミルメコレオ)』と呼ばれるようになった者達の組織であり、表向きはともかく・・・
彼らは人権すらまともに認められていない『化け物』扱いで・・・
それに不満に思うものたちの集まり

彼らが事件を起こし慧太郎の状況も彼らのせいであり・・・
彼らの事件で慧太郎は彼らが狙うある物体が左目と融合してしまい
彼自身が狙われるようにもなり、さらに『裸蟲』をさらに迫害しようとする
教会の要人を暗殺しようとしていたってのが今回の事件

ジョゼフも最初は慧太郎が乗っていた船の乗客を皆殺しにした酷いやつって感じだったけど
実際は彼個人としては反対であり・・・かなり筋の通った武人っぽい人

だけど彼は言うなれば・・・

求められた通りの未来の慧太郎の可能性

とも言うべき存在であり・・・実際の・・・今の慧太郎『いずれ』を・・・
『未来』をまだ信じているなかでそれをすでに諦めてしまったもの・・・
もう自分には望む『いずれ』はこないから・・・それならいっそ・・・という事になって
しまったのがジョゼフ

それでも真っ直ぐな慧太郎に思うところがあり・・・慧太郎の剣と彼の槍が
交差されるたびにお互いにどこか認め合っていってしまい・・・
正直な話・・・彼との戦いは・・・かなり切ない感じでしたね・・・

彼が世を恨む理由も壮絶の一言であり・・・彼には結局救いは訪れなかったわけだし。

ただ最後は慧太郎と全力の勝負をしたうえで・・・自分がかつて捨ててしまった何かを
彼の覚悟の中に見つけ・・・慧太郎の事を褒め称えて散った・・・

ジョゼフ慧太郎を認めたわけだけど、もしかしたら彼個人があんなにストレートに
認められたのは本人的にはかなり嬉しかったんだと思うんですよね・・・
しかも刃を交えて・・・力を認め合った相手に・・・
唯一自信が持てる刀の腕だけじゃなくて・・・それを含めた慧太郎の事をまるごと
認めて称えた感じで・・・凄くいい感じでした

これは・・・マジせつねぇ・・・

正直な話、アンリ『裸蟲』を迫害しようとしている枢機卿を暗殺から
救わなくてもいいじゃん・・・って言って慧太郎がそんな訳には・・・って怒るシーンがあり
それがちょっとした喧嘩の原因になり、結局アンリも枢機卿を助けることにしたけど
この枢機卿・・・マジ糞野郎で・・・こんなヤツのためにこんな事に・・・って思うと
かなり不愉快になりましたね・・・まぁ敵組織側の保険があって・・・結局殺害されましたが

次巻があるかどうかはまだ決まってないみたいですが

慧太郎の左目に嵌った『蟲天の瞳(エレクトロン)』という
『蟲』の起源となった虫が封じられた琥珀とそれによって引き出された超人的な力

それを狙う『裸蟲』の組織である『ブリュム・ド・シャルール』
ジョゼフが語った『予言』を語る『女王』『御三方』という存在
慧太郎を指して『あり得ざるダルタニアン』と言った言葉

アンリの他人以上友人未満であるマルティナの怪しい笑み
ケイ(女装時の慧太郎の名前)と親しくなった級長であるクロエアンリの今後

ケイに心奪われてしまった『裸蟲』の少年の今後

色々と伏線はあるので続きがあるといいなぁ・・・
最後のはマジ心配・・・天然のタラシが・・・いたいけな少年を・・・この野郎・・・

あと『蟲天の瞳(エレクトロン)』の中に封じられてるのが片側2枚しか羽のない
赤い色のトンボであり・・・力を発揮するときには琥珀が輝き周りが帯電し
慧太郎と重なるようにそのトンボの像が現れるんだけど・・・

これ慧太郎が示現流の蜻蛉の構えだから?

とかツッコミは駄目だよねきっと・・・っていうかアレだな・・・
昨日感想を書いた作品もそうだけど

トンボってなんか強いな!

日本では縁起ものって感じの存在らしいけど西洋では
不幸の象徴って感じでもあるみたいだけど・・・この作品は
日本の作品だし舞台がフランスでも・・・縁起ものって感じなのかな?

魔術的ななにかによって普通の虫が『蟲』に変化するようになり
『蟲天の瞳』の中のトンボがその最初の起源の虫って話だから
そういう意味では不幸の象徴なのかもしれないけど・・・さて・・・

考えてみれば昆虫の・・・特に空を飛ぶ虫の挙動って凄いらしいしね・・・
空中で静止・方向転換とか余裕でしますからね・・・ジグザグ飛行とかすら・・・
あれはあくまで小さくて軽い体だからこそらしいですが・・・
飛行機とかとはまったく違うメカニズムらしいですしね。

こうやって客観的に見る分には・・・昆虫は格好いいんだけどなぁ・・・
実際でてくると逃げちゃうから・・・なんか子供の頃から苦手で
たぶんこの世界にいたら私はアンリに嫌われるその他大勢の一人で終わりそう・・・

あと伏線で気になった『御三方』ってのは慧太郎『あり得ざるダルタニアン』
と呼ぶ以上は『三銃士』って事なんだろうか・・・

最後の一文

ジョゼフのセリフ

慧太郎が彼を斬った後
死に逝く彼に2つのことを確認・・・
1つは慧太郎の名前が
事件関係者として広まっていないのは彼が意図的に情報を隠したからか?というもの

ジョゼフは返事しなかったけど・・・おそらく正しい推論

2つめは言い残すことがあるかどうか・・・
慧太郎は遺言など残さないと思ったけど
一応聞いただけみたいだけど・・・意外にもあると答え・・・この一言・・・

この人・・・最後まで格好いい・・・『人間』だったな・・・

「見事だった」

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