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死線世界の追放者(リジェクター)

あらすじ

「シィーッヒャァァァァアーッハハハハハハ―!」

山道に響き渡る男の哄笑。
男は、襲いかかってきた女王の特務騎士たちを圧倒的な力で薙ぎ払い、
無造作に殲滅する。

男の名は、ウルズナ。
暴君“破戒王”直属の四天王にして、十年前、“破戒王”ともども英雄に討伐されたはずの男。

平和な時代に蘇ってしまった彼は、己を討った英雄へ復讐すべく、
女王として即位した英雄の元を目指す。
彼の復活の瞬間に立ち会ってしまった少女シアリーに案内をさせ。

しかしシアリーには、暴虐非道のウルズナ以上に世界から忌避される秘密があり―!?
破壊と蹂躙の異世界バトルファンタジー!

第26回冬期ファンタジア大賞・金賞受賞作。

感想

富士見ファンタジア文庫の8月の新刊
ファンタジア大賞の金賞受賞作品。

これは・・・ちょっと設定が面白いかも!!!

読んでて個人的にそう思いましたね・・・
最近は主人公が勇者だけではなく魔王だったり神だったり
果てはモブ、役立たずだと思ったら実は・・・なんて作品が色々あり
この作品の場合は

四天王の1人

が主人公であり・・・まぁそれならそれで他にもあるんだけど
この作品の場合はその主人公が別に正義ってわけでもなく・・・
おちゃらけていて実はたいした事が無いってわけでもなく

普通にどっちかというと悪党

って事になる・・・まぁあくまで世間的な主観によればなんだけど
この物語の舞台となる国では『破戒王』ローゼンダミスと呼ばれる暴君に
人々が脅かされ・・・その配下の四天王も同じように恐れられていたんだけど
ローゼンダミスによって滅ぼされたもともとの王家の唯一の生き残りであった
王女ティーセリアが10年前に仲間二人と反撃を開始し
その一番最初・・・彼女の英雄譚の最初の相手として敗れたのが
この作品の主人公といえる

破戒王直下 四天王 《紅蓮》 ウルズナ

であり・・・紅の雪を降らし氷の力を操るという・・・二つ名とは真逆な感じの人間であり
他の四天王の誰よりも最前線で多くの敵を屠った将軍
態度は尊大であり、容赦も無い・・・まじ敵キャラって感じの彼が主役

ティーセリアの力によって消し飛ばされかけたけど自らの氷の力で
自分自身を凍結して命をとり止め、仲間や配下が助けに来たら封印が
解けるようにしていたんだけど・・・結局誰も来る事が無く
この作品のヒロインにしてもう1人の主人公とも言えるシアリー
盗賊に追われて偶然逃げ込んだ洞窟が彼が眠っていた場所で
シアリーが封印を解いてしまったことで目覚めて・・・盗賊たちを一網打尽
シアリーも別に死んだらそれでもいい・・・って感じの暴れっぷりだったんだけど

え?10年・・・またまた冗談をハハハハ

って状況だと知らされて困惑することに・・・
好き嫌いはともかく彼が認めていた他の3人の四天王
さらには『破戒王』すらすでに死んでいて・・・今は女王となったティーセリア
国を治めていて穏やかで平和な国になっている・・・
彼が元々治めていた街ですら彼に気づくことも無く活気がよく笑い声が聞こえる街になり

すげー場違い

な感じを覚えることになるウルズナ・・・って状況が読んでて新鮮でしたね。

彼は信念に従って生きてるわけだし、やってる事はまぁ・・・悪って言えるけど
使えるべき王の政策に従っていたわけなんだけどね・・・
まぁ民の事をまったく考えてない政策なんでどうなの?って感じですが

そんなウルズナなので当然のように平和な世界・・・ってのに馴染めるはずも無く
彼が思いつくのはティーセリアに対する復讐くらいだった・・・って状況であり

死にぞこなった

って想いが強い感じのキャラでしたね・・・
ただ・・・うん・・・悪って感じがするしいいヤツ・・・ではないだけど

心底悪ってわけではない

って感じが・・・矛盾するようですがするんですよね・・・
一般市民とか別に何もしなければ何もしないわけで・・・
逆らえば戦いますけど・・・それでも最低限の理性はある様子

シアリー『破戒王の落胤』・・・『破戒王』の術によって
自身の身を生贄にする事で『破戒王』を復活させる存在になっていて
ティーセリアの国も・・・シアリー個人に罪はないとわかっているけど
捕まえて処刑するって事で部隊を動かしていて・・・
シアリーを連れるウルズナと激突

最終的にウルズナもかつて仕えた王の復活の話を聞き

それを邪魔するって事で王国側の手伝いをする

という・・・王国側がえ?ってなるような事をしていて
その理由の1つが・・・

復活するのは偽者だ

っていう・・・たとえ人格・精神をコピーしたものであろうと
それは本物ではなく本物は死んだ・・・だから邪魔をする

シアリーを助けるチャンスがあるから・・・と嘘をついて・・・
まぁそのさらに裏には術が・・・『死線術式』が発動する時の
膨大な『死線』を自分に取り込むことで最盛期の力を取り戻すのが目的で
そのためにシアリーの命を終わらせる・・・という

コイツ、やっぱりひでぇ!?

って事をして彼の氷の『死線術式』のその本質は『喪失』であり

術に触れたら死ぬ

というなんかもう、なんでお前がトップじゃなかったの!?的な
超絶能力を発動して・・・

代償厳しすぎるだろ!?

とツッコミが・・・元々ウルズナ『破戒王』が死に掛けていた彼に
人体実験した結果、氷の『死線術式』と親和している存在であり
氷を操れる代わりに逆に自分が熱を溜め込んでしまう代償があったけど
その進化・・・深化した『喪失』を・・・『死』を操るこの力の代償は
自分が徐々に『死』に向かっていくって物みたい・・・

だからこそ『破戒王』のコピーの術式を取り込んで
それに代償を代替させることでなんとか戦えていたんだけど
ティーセリア

映した景色に燃焼という概念を植えつける

というこちらもまたチートな能力とも拮抗・・・だけど

仲間がいない

それが彼の敗因で敗北・・・ただそれすらも彼の望みの一つであり・・・
この戦いの中でウルズナは王国側の誰一人も殺すことなく
シアリーに関しても氷付けにして仮死状態にしただけであり
誰一人殺しておらず・・・『死』に向かうのは・・・

ウルズナだけ

彼は『死』を体現する力を持つがゆえに『死』への誠意を持っていて
たとえ『死』が訪れても、自分が与えてもソレに対する責任は背負う
だからこそ・・・平和な世界で生きにくい自分と・・・
『死』を冒涜するシアリーに施された『破戒王』のコピーを消し
そして本物の『破戒王』への義理と自分自身の怒りだけを持って
ティーセリアに挑んだ・・・勝てればそれはそれでよかったけど
負けて死ぬとしても戦いの中でなら・・・って感じだったみたい。

ただそんな自分勝手にシアリーを助け、自分勝手に死のうとするウルズナ
シアリーご立腹で・・・『破戒王』の術式のせいで得た一部の知識と力で
『破戒王』が使っていた魔導書を使いどうにかウルズナが死ぬのをとめることに成功

命の義理は守る

と言って自分を助けた相手は助け、自分は死にぞこなったから
全力をだしきって死のう・・・と思っていたのに
結局、彼を助けたのは彼が馴染めない平和な世界で育ったからこその
善行・・・ただ目の前の命を助けようって意思であり、
ウルズナシアリーの行動を見たティーセリアはすでに『破戒王』の術式はなく
残ってるのは国民の1人である少女とそれを守ろうとした男だけ・・・
って事で二人を生かすことを決定・・・

この女王は女王でいい人

なんですよねぇ・・・どっちかというと本当にウルズナが悪い
まぁそんなウルズナをあえて生かすことで嫌がらせって部分もあるみたいですけど
それでもティーセリアにはウルズナの中に悪だけではない別のものを
見た・・・って感じでした

シアリーが止めたウルズナ『死』は一時的でありいずれ再び解放されて
彼を『死』に至らせる
それを防ぐにはシアリーが魔導書で再び処置しないと駄目で
だけどそれゆえにシアリーにも代償の一部が・・・って感じで

一蓮托生

になってしまった二人。
シアリーは不完全である魔導書の力を完全にすれば完治可能だと判断し
欠片が飛び散ったらしい『禁戒地』と呼ばれる王国が封印している
『破戒王』ゆかりの地を周る事にし・・・ウルズナ
『破戒王』が封印しようとしていた災厄がまだ残ってるかもしれないからと
後始末も兼ねて同行する・・・って事に落ち着いて今回は終了

戦乱の世界から平和な世界に追放された者

の物語が今後どうなっていくのか・・・って感じで終了するわけなんですが
さて・・・『死線』と呼ばれる術式が存在して色々な事象を引き起こす
世界観的には中世をモチーフとしたファンタジーな世界・・・なんですが・・・
実はこの作品にはもう1つ・・・要素があるんですよね・・・それが

異世界召喚

おそらく現代日本からこの世界に召喚された『魔人』と呼ばれる
特殊な力を得たキャラクターが存在し『破戒王』もその1人だったもよう

ローゼンダミス墨田~朗って名前の日本人だったみたいで
彼は妻子がいる元の世界に戻ることだけに執念を燃やし
その研究を邪魔した王族を滅ぼして王となり、国政を完全に無視して
人体実験も厭わずに帰れる方法を模索するために『死線』の研究に没頭し
死なないようにシアリーが巻き込まれた『烙印』を残した・・・ってのが真実みたい

ただ故郷に帰りたかっただけ

っていう・・・ある意味で当然の理由があったっていう・・・悲しい男だったわけですね。
犠牲にするのが異世界人だからって意識もあったんだろうか・・・

この物語にはもう1人、トシギ・キセラヅというキャラが登場し
『木更津 俊樹』って日本人っぽいですね・・・『魔人』としてテニスラケットで
特殊な力を発揮したりしてましたし・・・

テニスラケットって・・・

まぁ何気に氷の珠を打ったりして凄かったですが・・・
この異世界召喚が今後どんな風に物語に関わってくるのかも気になるところ

トシギを助けて保護して・・・今回の話ではトシギを裏切ったかのようにみせて
ずっと心配していた王国側の特務騎士の女性・ブランカと彼の関係とかも
ちょっと気になるところですし
女王として気品あふれる行動を取るように言われてストレスがたまって

武闘大会を開こう、優勝商品は自分への挑戦権で!

とか言い出すバトルマニアなティーセリアと王国の苦労を一手に引き受けている
ティーセリアの仲間であり今では『救国の苦労人』の二つ名で呼ばれるエルダーテン
この二人の関係も気になるところ・・・ティーセリアはさらっと結婚しようって
彼に言ってるんですけどね・・・この二人の関係はどうなってるんだろうか・・・

なにはともあれ・・・平和な世界に馴染めない四天王の生き残りが
今後お人よしな女の子と共にどうなっていくのか楽しみです

まぁ・・・次があるかどうか数字あるわけじゃないんでわからないんですが
これはこれで完結していると言われても無理があるわけじゃないですしね・・・
さて・・・どうなのかな?

最後に一文。

ウルズナのセリフ

最後の最後に・・・シアリーに助けられ、ティーセリアにも
生きることを許された末のセリフ

戦乱の時代に思いっきり全てを賭けて生きていた人間からすれば
確かに・・・困るというか・・・困惑するよね・・・

「・・・・・・・・・全く。

 これが、『平和』か」

「甘っちょろい世界に、なった、ものだな・・・・・・」


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