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カミオロシ~縁結びの儀~

あらすじ

神社にまつわる恋愛成就のおまじないの噂。
その神社に課外活動で訪ねた生徒たち。

その中に玖流 緋澄と識読 美古都はいた。

学年で双璧をなす秀才、才媛の二人だが、
顔を合わせれば皮肉の応酬となる間柄。
おまじないとは無縁の二人だった。

神社に訪れたほかの生徒たちは奇妙な顔ぶれだった。
おまじないを信じ、お互いを意識する生徒たち。

だが、そんな浮ついた空気は一変する。

他愛のない恋愛成就のそれが、次々と死をもたらしていく。
それは呪い、それとも──。

謎に迫ろうとする緋澄と美古都の二人が知る真実とは!?
伝承系ファンタジックホラーの登場。

感想

電撃文庫6月の新刊
『”不思議取り扱います” 付喪堂骨董店』の作者である御堂 彰彦さんの新作

とりあえず表紙左側が主人公なんですが・・・なんか悪役に見える・・・
学年TOPの秀才キャラなんですけどね・・・

とりあえず主要キャラである主人公とヒロインについて・・・

・玖流 緋澄

学年TOPの成績を誇る秀才
ただし作中の描写を見るにブラコン

男が弟を気にしているのを見て、気があると勘違いするとか
ちょっと弟が関わると発想が突飛な感じも・・・

子供の頃、『識読姫神(しきよみひめのかみ)』という神を神降ろししようとしたけど
その結果がどうなったかは不明
ただし現在は神を信じていない(存在ではなくその行為を)

ライトノベルの主人公としては非常に珍しい『選べる』人間

『大切な人』と『他人』なら『大切な人』
『大切な人』と『10人の他人』でも『大切な人』
『大切な人』と『1万人の他人』であっても『大切な人』
『大切な人』と『大切な人』なら『より大切な人』


といった具合にどちらかしか助けられない時に迷わず『選べる』タイプの人間みたい。
実際に作中ではほとんど交流がない少女とヒロインが同時に聞きに陥った時には
無意識かであっても幼馴染であるヒロインの方を助けましたし・・・

でも迷いによって両方を失うのはアレですけど4番目も選べてしまうのは
ヒロインが言うようにちょっと駄目な気もしますね・・・

・識読 美古都

緋澄の幼馴染の少女。
姓が識読なのは『識読姫神』を祭る神社の娘だから。
神社である家は緋澄の家の隣の模様

緋澄が神降ろしをしていらい子供の頃ほどの交流は途絶えているみたいだけど
同じ学校なので普通に顔を合わせたりはしてる模様

でもラノベの一般的な幼馴染の関係ではなく、出会うと皮肉の応酬って感じになるけど
なんていうか・・・気心がしれた間柄って感じではある。

彼女も成績TOP(同率1位)だったりする。
なんだこの主人公とヒロイン・・・スペック高いな・・・

-------------------------------------------

この2人の関係は結構いい感じ。
友達以上恋人未満って感じではなく、作中でもお互いに事件の根幹に相手が関わっているのでは?
と本気で疑っていた事を明かしてますし、
刑事が緋澄美古都を犯人と思いたくないから神降ろし関係の推理を否定するのでは?
という質問を投げかけた時は絶句したあげく、その事を美古都に話して笑ったり・・・という関係

まぁ緋澄は無意識に美古都が犯人でなければ・・・と思ったのかも知れないと考えているので
この2人の間に普通の知人という枠では括れない絆がある事は確かな模様

美古都の方は緋澄を気にしているかのような描写はあるんだけど・・・やっぱりはっきりしない・・・

この2人の過去や今後の関係は物語の根幹をなしていきそうだから
どうなっていくのか楽しみ

さてここからは内容の感想・・・この作品は

神降ろしと呼ばれる儀式とそれによって降臨する神
そしてその神に対応した願いを伝え叶えてもらう

という感じで神とその神に対する願い事という一見すると不吉な感じがしない設定なんですが
実際に読み進めてみると不吉・・・とは違うんですが・・・これは・・・

これは・・・ホラーだ・・・

普通ではどうしようもないかもしれない願いを叶えたいと思った時に、
必要な道具すら集めるのが難しい上に、儀式そのものも難しいという条件下で
神降ろしをおこない、そして神の力でそれを叶えてもらうわけですから
それ相応のリスクはある

でもそれは一生に一度しかできず、失敗しても成功してもそれは変わらず
しかも別の人も百年は同じ神を呼べないって条件なので
難しくはあるけど絶対に無理って方法ではない。

では何が問題なのか・・・と言うと神が神ゆえに
人と同じ思考回路を持っているとは限らないって事・・・
そこに人間の勝手な想像などが加わるわけで・・・
結果は結構悲惨なものになってますね・・・

タイトルにある『縁結びの儀』というのが今回の話に関わる話

『天降姫神(あまおりのひめのかみ)』という縁結びの神に願う事で
恋愛成就を・・・と考えた学生達

だけどその合宿で起きたのはある幼馴染グループの連続死事件・・・
死んだ人間が縁を結んでいた相手が道連れに・・・という
神の怒り、もしくは呪いではと疑心暗鬼になりパニックに・・・

でも真実はもっと悲惨・・・というかやりきれないもの。

一番最初に死んだ少女・実花が縁を結んだのは自分の・・・教師との恋愛という出来事で
亀裂が生じ始めていた幼馴染6人

彼女は恋人であった教師ではなく幼馴染達との友情を選び、
それを神の力によって再び結び、前のような関係に・・・と願った。

愛情ではなく友情を・・・彼女にとってどれほど幼馴染達が大切だったかわかるのですが
問題となったのはやっぱり神様・・・『天降姫神』・・・

『天降姫神』についての伝承には

かつて地上に降りた天女が男と恋に落ち、だけど一度は天に帰った。
でも天で許可を貰い男を天に連れに戻り一緒になって幸せに

・・・という一般の人が聞いて縁結びに来る伝承の他に

天に男を連れて行こうとしたけど天は人が来訪を許可される場所ではなく
男は拒絶され墜落して亡くなり、天女も後を追って亡くなった

・・・という別解釈の伝承があり願いには後者の伝承が当てはまってしまうみたい。

実花の願いを『天降姫神』は叶えたけど、それと同時に実花は天に上ってしまった
そしてやはり迎えられる事はなく墜落し・・・
さらに天女が後を追った・・・という伝承が適応されたがごとく
縁を結んだ幼馴染達が死んだ実花や次々に死んでいった別の幼馴染の幻を見たり
声を聞いたりして死に巻き込まれていく・・・という結果に・・・

天に上る・・・が比喩的表現ならよかったのにリアルに空に向かって上っていくって話だったから
願いを言った人間はかなりの確率で墜落死しますよね・・・そして縁結びを願うゆえに
その縁を結んだ相手も・・・

『天降姫神』に悪気とか一切なく、ただ願いを叶えただけなんだと思うんですが・・・

どんだけ融通きかないんだよ・・・

これって事前にそれを踏まえてパラシュートでも背負っておこないと助からない・・・
しかも前に呼ばれてから100年の時間が必要だからその事が次の神降ろしを試みる人に
伝わらない事のほうが多そうだし・・・

いや・・・まぁ呼び出された方に説明の義務とか別にないだろうけど・・・
やっぱそこら辺は価値観の相違というかお互いを理解しえないというか・・・

神降ろしによって人と神は現世常世・・・人間と神の世界・・・
その2つの狭間である隔世で邂逅し願いを伝え、願いを叶える
そうでない状態では神は人を区別できないって設定らしいので仕方ないのかもしれませんけどね。

基本的に最初に願いを叶えて貰ったがゆえに墜落死してしまった実花
その実花が縁を結んだ幼馴染6人だけが今回の事件の当事者だった訳ですが
他の合宿の関係者や、緋澄美古都からしたら真相がわかるまでは
縁を結ぶおまじないをした相手が死んだら・・・って勘違いから色々と大変な事になったり、
次々と幼馴染達が死ぬ状況下で精神的に追い詰められて罪を犯してしまう者って感じに
なんか本当にやりきれない感じだった・・・

最後に残った幼馴染メンバーの少女・はその前に↑の誤解から
別の幼馴染の少女・里子を殺してしまい、
そして緋澄によって真実を告げられ死んだ実花の本当の望みを知り
自らの意思で自分を迎えに来た幼馴染達の手を取り・・・

うーん・・・やりきれない・・・って感想しか浮かばない・・・

なんていうか・・・神の理不尽さが描かれている感じで
さらにそれによる人間の心のすれ違いによるイザコザとか・・・もう・・・

なにより救いがなく、そして一番怖いのは

『幼馴染達との友情を取り戻したい』という願いを神に願い叶えて貰った結果が
コレだという事ですね・・・
願いにまったく悪意はないし、願った実花にも落ち度はなかった・・・
ただ少女が思ったような結果を生まなかっただけで・・・

これは・・・正直ゾッとします・・・まじ怖い・・・

これはアレですかね・・・神頼みなんかに頼らず、自分達で話し合ってどうにかしてれば・・・
って事なんだろうか・・・?
それにしても・・・ねぇ?って感じです・・・

縁結びのおまじないで結果がこれって・・・
マジどうなの?って感じです・・・
一応、最後に幼馴染達は実花の本当の願いを知り、
元の・・・仲のいい関係に戻ったって解釈もできますけど・・・やりきれないよね・・・

緋澄の弟であるスナオこそが幼馴染達との仲に悩んでいた実花に神降ろしの正確な手順を教え
それが原因で実花が神降ろしをしてしまったのが事件の原因で・・・
でもスナオにはまったく悪意はなく、ただ困っていたクラスメイトにそれを打開する方法を教えただけで
彼自身は『神は人間の願いを叶えて幸福にしてくれる存在』だと心から信じているって事も
全ての真相を知ってしまった緋澄美古都からしたら色々とやりきれない事なんでしょうね・・・

スナオは最後まで真実を知らされませんし・・・これもまた・・・やりきれない感じ
スナオが真実を知らないでいる事も救いかもしれないけど・・・それでも・・・悩むよな・・・

さらに緋澄が最後に残ったに真実を告げて事件を終息させたのは

縁のせいで人が死ぬ可能性があるなら、今後の世界のためにも
縁を結んだ可能性がある者を全て殺すという手段をとろうとした刑事を止めるため・・・
という表向きの理由の他に里子を刺した時にスナオが巻き込まれ怪我を負い危ない状況で、
一刻も早く病院に連れて行くためであり、彼はその事でがショックを受ける事も
そして彼女の死を止められなる事もわかっていながら『選んだ』・・・って事

これもまた・・・やりきれないよね・・・

やりきれなくて救いもなく、そして怖い・・・
結構マイナス方面の感想を書いてますけど私個人としてはとても面白かったです。

事件そのものの原因には神が関わってますけど、それを解き明かす過程は
私の好きな推理モノって感じに情報を集め、そこから推理をしてって感じに進みますし
ミスリードさせるような所もあるので読んでいて非常の面白かった。

まだ緋澄・・・そして美古都には色々と謎が残っているしぜひ続いて欲しいですね。

最後に一文。

今回の最後の部分を抜粋。

頑なに『神を信じない』という緋澄だけど、子供の頃に行った神降ろし
そして実花がやった神降ろしで呼んだ本人ではないのに巻き込まれるという
美古都が疑問に思った特殊性・・・
そして口では事故と言いながらも、内心では最初から神降ろし関係の事件と疑っていた事から
『神を信じない』と言いつつも神が存在する事を確信していた感じがしたんですが
その言葉の本当の意味が明かされる部分

まぁ確かに・・・今回の一件を見てみると叶っていると言えなくもないけど
実際は願った本人の思惑とまったく違う結果になってるもんな・・・
叶っていないとも言える・・・難しいところだ・・・

やっぱり緋澄には子供の頃の・・・『識読姫神』神降ろしでなにかあった・・・って事なんでしょうね・・・
どんな事があったのか・・・シリーズ化されるとしても明かされるのは後半かな?

”だから玖流は信じない。”

”神を、ではない。”

”神が人間の願いを叶える存在だということを”

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No title

私も読みました!

さすがに新作ということで良く練られた話だと感じました^^
ただ題名のせいでちょっと今後の内容がいくらか限定されてしまってるような気がしますが、そこは著者の手腕でなんとかなるのかな?

前作の付喪堂は最終巻で化けたので今作も期待ですね♪

Re: No title

コメントありがとうございます

タイトルについては『縁結びの儀』って部分を変えれば
神様の数だけ色々と想像できますね・・・

とりあえず今後も気になる1冊です。
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